2023.09.28
デジタル技術を用いた鑑賞体験の実現

「プレイバック「抽象と幻想」展 (1953–1954)」(東京国立近代美術館)

東京国立近代美術館 主任研究員 長名 大地

デジタル技術を用いた鑑賞体験の実現 | 「プレイバック「抽象と幻想」展 (1953–1954)」(東京国立近代美術館)

会場風景 撮影:大谷一郎

2022年に70周年を迎えた東京国立近代美術館では、開館当初の活動を振り返る企画として、MOMATコレクション小特集「プレイバック「抽象と幻想」展 (1953–1954) 」(所蔵品ギャラリー3F、2022年10月12日(水)-2023年2月5日(日))を開催しました。
この小特集では1953年に同館で開催された「抽象と幻想:非写実絵画をどう理解するか」展をめぐるさまざまな資料や当時の出品作品を展示するだけでなく、同展の再現VR (VR=バーチャル・リアリティ:コンピューターによって創り出された仮想的な空間などを現実であるかのように疑似体験できる仕組み)を展示するという、同館初めての試みを行いました。
この再現VRは、同館のアートライブラリに保管されていた展覧会記録写真(ガラス乾板)のデジタル画像や文書記録類を元に、国立アートリサーチセンターが技術協力したことで実現しました。

【国立アートリサーチセンターの協力内容】
・さまざまなプラットフォームに対応するゲームエンジンでのVRの検証と再現VRの設計・開発
・再現VRにおける動作設計、内装再現、作品画像の展示等を内製で実施
・キュレータートーク動画の制作協力
プレイバック「抽象と幻想」展(1953-54)MOMATコレクション展小特集|キュレータートーク

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