アートカードワークショップ
概要
アートカードは美術作品をカードにしたもので、近年、鑑賞教育教材としての利用が進んでいます。独立行政法人国立美術館では、2008年、2011年、2017年に「国立美術館アートカード・セット（65枚組）」を制作し、学校への貸し出しや販売を行なってきました。
「国立美術館アートカード・セット」は、東京国立近代美術館（本館・工芸館）、京都国立近代美術館、国立西洋美術館、国立国際美術館のコレクションから、子どもに人気があり、対話がはずむ作品が選ばれています。そのため、時代や技法が幅広いジャンルにわたる充実した内容になっています。さらに、セットに同封の「アートカード・ガイド」には、作品解説とともに、実際にその作品を鑑賞した際の子どもの反応が、各館の教育普及担当学芸員により紹介されていることも特徴のひとつです。
さまざまな使い方ができるアートカードですが、ワークショップでは代表的な3つのゲームを紹介しました。言語活動を自然に取り入れ、遊びながら鑑賞学習が行えるアートカードを、参加者のみなさんも楽しんで体験していました。
- 日程：
- 8月7日（火）12:10～13:00
- 会場：
- 国立新美術館 1階ロビー
- 目的：
- 代表的な3つのゲームを体験し、アートカードの活用方法を知る。
- 方法：
- 国立美術館のインターンがインストラクターとなり、実際にアートゲームを行ないながら、受講者に向けてアートカードの活用事例を紹介する。
アートカードについて詳しくは
www.momat.go.jp/am/learn/school/#section1-3
カレンダーをつくろう
好きなカードでカレンダーをつくる
【プレー人数】2〜6人（ワークショップでは4人）
【遊び方】
- すべてのカードを表にして並べる
- 季節や行事などを考えながら、春・夏・秋・冬にぴったりだと思う作品カードを各1枚、計4枚選ぶ
- 選んだ理由を話しながら、自分なりのカレンダーを発表する
【身につく力】
多くの作品を観察し、四季のイメージと結びつけて選びとったり、その理由を説明したりする力がつきます。
名探偵ゲーム
どのカードを選んだのか？
作品の特徴について質問しながら、そのカードを当てる
【プレー人数】3人〜（ワークショップでは4人）
【遊び方】
- 20枚程度のカードを表にして並べる
- 親を決め、親は任意のカードを1枚選ぶ。ほかのプレーヤーには教えない
- ほかのプレーヤーは順番に、親に向かって、カードの作品について
「はい／いいえ」で答えられる質問をする
（例：「そこには、動物が描かれていますか？」
「季節は夏ですか？」など） - 全員が質問したところで、親の選んだカードがどれかを考え、全員で一斉に指さす
【身につく力】
美術に関する語彙力が豊かになり、視覚情報を見比べる力が身につきます。
似たものつながりゲーム
似たところを見つけて、つなげていく
【プレー人数】3〜6人（ワークショップでは4人）
【遊び方】
- プレーヤーに手持ちカード（手札）を5枚ずつ配り、残りは場の中央に伏せて山にする。カードの山から1枚めくって場札を作る
- 裏向きにした残りのカードの山から1枚めくって表向きにし、中央に置いて場札とする
- 順番を決めたら、場札と「つながり」のあるカードを手札から見つけて場札の隣に置き、つながりを説明する。プレーヤー全員がつながりを認めればOK。上下左右どこにも置けなければ、山から1枚カードを引く
- 早く手札がなくなれば勝ち
【身につく力】
色や形、描かれているものの特徴をとらえ分類する力や、言葉による表現力が身につきます。