国立アートリサーチセンター(NCAR)では、ミュージアムにおけるアクセシビリティについて学ぶeラーニング講座を開設します。全7回の講座番組「ふかふかTV(読み方はティーヴィ-)」を配信します。事前登録することで、どなたでも無料で受講いただけます。
あらゆる人がミュージアムにアクセスできる機会を充実させることを目的としています。アクセシビリティを進めるうえで重要なキーワード「合理的配慮」と「情報保障」を中心に、国内の美術館の事例から学び、実践するための基礎的な知識が身につく講座です。
本講座について
- ・柔軟な対応を目指して「ふかふか」なマインドを育てよう!
- ・アクセシビリティの芽が育つ「ふかふか」な土壌となる環境をつくろう!
- ・「孵化(ふか)」するように新たな気持ちで挑戦し、実践につなげよう!
だれにでもやさしい美術館の姿を思い描く、eラーニングの講座番組です。
開催概要
- 全国どこからでも参加できる、eラーニング※事前登録が必要です
- ミュージアムにおけるアクセシビリティの基礎的な知識が身につく
- 全講座を受講完了し、修了要件を満たすと、独立行政法人国立美術館から修了証が発行される
配信期間 | 2024年10月~2025年2月 |
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時間 | 毎回1時間/前半30分: 講座番組+後半30分: オンライン交流会 ※第7回の講座番組のみ60分配信(配信時のオンライン交流会なし) ※講座番組は1週間の見逃し配信期間があります(配信時間に視聴できなくても申し込み可能) |
回数 | 全7回 |
参加費 | 無料(要事前登録) |
対象 | 美術館、博物館、劇場など、文化施設に関わる人や、ミュージアムのアクセシビリティに興味がある人ならどなたでも |
参加条件 |
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修了要件 | 1. 講座番組を視聴する 2. 視聴後に「リフレクション(ふりかえり)フォーム」を期日までに提出する 3. 全7回の「リフレクションフォーム」を提出し、講座の内容を理解していると確認された場合、 修了証が発行される |
講座のチラシ
A4チラシのPDFは、以下のリンクよりダウンロードできます
チラシのPDF ダウンロードリンク(A4タテ、4ページ)Q&A
チラシに掲載されているQ&Aのテキストデータは、以下のリンクよりダウンロードできます
Q&Aテキストデータ ダウンロードリンク講座内容と配信日時
各講座の配信時間は毎回1時間です。
前半30分は講座番組、後半30分はオンライン交流会を行います。
第7回の講座番組のみ60分です。オンライン交流会はありません。
前半の講座番組のみ、1週間の見逃し配信期間があります。
全7回の講座は「理論」「事例」「まとめ」の3段階に分かれています。
※すべてのプログラムは予定であり、内容や日時が変更する場合があります
理論
第1回「ミュージアムにおける合理的配慮とは」
日時:2024年10月17日(木) 16:00~17:00
見逃し配信期間:10月18日(金)~25日(金)
第2回「ミュージアムにおける情報保障とは」
日時:2024年10月31日(木) 16:00~17:00
見逃し配信期間:11月1日(金)~8日(金)
進行:鈴木 智香子(NCAR 研究員)
コメンテーター:伊藤 芳浩氏(NPO法人インフォメーションギャップバスター 理事長)、髙橋 梨佳氏(NPO法人エイブル・アート・ジャパン「みんなでミュージアム」事務局)
事例
第3回「目が見えない人・見えにくい人@滋賀県立美術館」
日時:2024年11月14日(木) 16:00~17:00
見逃し配信期間:11月15日(金)~22日(金)
第4回「耳が聞こえない人・聞こえにくい人@金沢21世紀美術館」
日時:2024年11月28日(木) 16:00~17:00
見逃し配信期間:11月29日(金)~12月6日(金)
第5回「車椅子利用者・ベビーカー利用者@東京都庭園美術館」
日時:2024年12月12日(木) 16:00~17:00
見逃し配信期間:12月13日(金)~20日(金)
第6回「初めての場所へ行くのが苦手な人@東京都美術館」
日時:2025年1月9日(木) 16:00~17:00
見逃し配信期間:1月10日(金)~17日(金)
まとめ
第7回「ミュージアムのアクセシビリティについて語り合う」
日時:2025年2月20日(木) 16:00~17:00 ※オンライン交流会なし
見逃し配信期間:2月21日(金)~28日(金)
- すべての講座番組には、ろう者による手話通訳(手話表現)と日本語字幕がつきます
- ウェブ会議ツールのZoomを使って開催する「オンライン交流会」には、手話通訳と文字通訳がつきます
- 受講するにあたってサポートが必要なこと、要望などがあれば、登録フォームよりお知らせください
オリエンテーション動画
講座でどのようなことが学べるのか、趣旨を説明しているオリエンテーション動画を公開中です。
受講してみようかな…?という方は、登録前にぜひご覧ください。
動画が表示されない方は、以下のリンクをクリックしてご覧ください。 >>https://vimeo.com/ncar/fukafukatv0-orien
申し込み方法
以下のリンクボタンを押して、専用の登録フォームより事前にお申し込みください。
申し込み締切:9月29日(日)23:59 JST
このボタンを押すとマイクロソフトのフォームが開きます
登録フォーム
出演者(一部)
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<ナビゲーター>
鈴木 智香子
国立アートリサーチセンター 研究員
2009年武蔵野美術大学絵画科版画専攻卒業、2011年東京造形大学大学院美術研究領域版画コース修了。国内美術館でのインターン研修やボランティア活動をきっかけに、美術館教育の道を歩み始める。神奈川県立近代美術館、東京藝術大学(「Museum Start あいうえの」にプログラムオフィサー)での勤務を経て、2022年度より現職。共著に『こどもと大人のためのミュージアム思考』(左右社、2022年)。
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<オリエンテーション コメンテーター>
伊東 俊祐
国立アートリサーチセンター 客員研究員/國學院大學文学部 助手
先天性の全ろう。國學院大學文学部博物館学研究室で研究教育に携わるとともに、国立アートリサーチセンターのアクセシビリティ事業を担当。博物館学を専門とし、障害者の生涯学習や文化芸術に関わる研究を進めている。
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<理論 ゲスト>
伊藤 芳浩
NPO法人インフォメーションギャップバスター 理事長
生まれつきのろう者であり、第一言語は日本手話。情報アクセシビリティとバリアフリーの推進に尽力。アート分野では、文化庁メディア芸術祭にて視聴覚障害者向けのワークショップのファシリテーターを務め、誰もが平等にアートを楽しめる環境づくりに取り組んでいる。著書に『マイノリティ・マーケティング』(筑摩書房、2023年)。
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<理論 ゲスト>
髙橋 梨佳
NPO法人エイブル・アート・ジャパン「みんなでミュージアム」事務局
知的障害・自閉症の姉がいる経験から、障害のある人の身体性や表現に関心を持つ。生涯学習施設せんだいメディアテークではバリアフリー事業を担当。その後、宮城県仙台市を拠点とし、障害のある人とともに、創作活動、生涯学習、ミュージアムアクセス事業などに取り組む。
制作
- 映像ディレクター
森内 康博 (NCAR 客員研究員/株式会社らくだスタジオ 代表)
主に社会教育分野においてドキュメンタリー映画やアートプロジェクトの記録映像などの制作、また大学研究機関との映像アーカイブに携わってきた。過去作品に戦没画学生慰霊美術館「無言館」を題材としたドキュメンタリー映画『二十歳の無言館』(2016年)の監督、東京都美術館の企画展「BENTO おべんとう展―食べる・集う・つながるデザイン」にて映像インスタレーション作品など。 - 企画制作
稲庭 彩和子、鈴木 智香子、米満 香菜(NCAR) - 運営サポート
関 あゆみ - 制作協力
NPO法人エイブル・アート・ジャパン
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キービジュアルとして使用している作品の紹介
ウルシマ トモコさんの切り絵による作品をキービジュアルに使っています。黄色の背景に、青、黄緑、水色の有機的な形状が配置されています。本講座タイトルの「ふかふか」というオノマトペを想起させるやわらかさと、鮮やかな色彩から前向きな力を感じて、選びました。
エイブルアート・カンパニーより作品のデータをご提供いただきました。以下に作家の作品紹介ページへのリンクがあります。
https://ableartcom.jp/urushima-tomoko/
主催
主催:文化庁、独立行政法人国立美術館
企画制作:独立行政法人国立美術館 国立アートリサーチセンター(NCAR)
問い合わせ:NCARラーニング「ミュージアム・アクセシビリティ講座」事務局
メールアドレス:forum@artmuseums.go.jp