編集後記
6年目を迎えてリニューアルされた指導者研修が終わりました。新しくなった点は、「日数の短縮」「プログラムの改良」「会場の変更」「記録集のウェブ化」といったところでしょうか。忙しい夏季でも参加しやすいように、日数は3日間から2日間に短縮されましたが、内容は深まるよう、関係者全員で知恵を絞ったつもりです。たとえば「ギャラリートーク分析」では、単なる見学ではわかりにくい、子どもたちの様子を,、丁寧に追いました。これまで東京国立近代美術館で行っていた鑑賞のグループワークは国立西洋美術館に移り、ファシリテータは慣れない西洋宗教画に四苦八苦しながらも、新しい気持ちで臨みました。これらの変化も含めた研修の様子を、研修終了後2ヶ月という短期間で、こうして皆さんに報告できますことを、嬉しく思います。(一條)
5年の中期計画が終了し、この研修も新たな中期計画1年目を迎えました。研修の内容は多少コンパクトになりましたが、これまでの経験を活かして、プログラムは深みを増したように感じます。参加された皆さんにとって、また、この報告書をご覧になる方々にとっても鑑賞教育の参考になれば幸いです。(寺島)
今年度から、研修日数自体は短くなりましたが、そのために内容が薄くならないように研修に関わる者一同で腐心しましたので、今までとは違うかたちで鑑賞教育に資する内容になったのではないかと思います。ワールドカフェは昨年度好評でしたので、引き続き今年も実施しましたが、オープンエンドの会議システムであるワールドカフェは答えが一つではない鑑賞(教育)を考える上で、非常に適しているようで、今年も各テーブルで活発なディスカッションがなされていました。すべての取り組みが今年からウェブ上で閲覧できますので、各地で取り組まれている方、今後取り組まれる方のご参考となることを祈っております。(藤吉)
6回目となった今年の指導者研修は、日数が2日に短縮されたものの、これまでのプログラムの問題点を改善した結果、内容は例年以上に充実したものになったように思います。昨年から取り入れたワールドカフェでは、新美術館の開放的な空間の中で、参加者が自由なコミュニケーションを通して活発に発言していたのが印象的でした。今回からウェブ上で公開されることになった報告書が、研修の参加者だけでなく、鑑賞教育に携わる多くの方々の今後の活動に、少しでもお役に立てば幸いです。(西野)
これまでの3日間から2日間とコンパクトになった指導者研修ですが、記録集を編集してみるとかなりの情報量であったことがわかります。ウェブ版ということで画像をふんだんに使い、研修の場では気がつかなかったことも、あらためて発見できるかもしれません。特に「ワールドカフェ」のページにある「模造紙」と貼り出された「付箋紙」のページは、たくさんの参加者の中で、直接関われなかった方々がどのような活動をされたかということを知る手がかりになれば良いな、ということで撮影もウェブ編集も力が入ったところです。ぜひ、じっくりとご覧いただければと存じます。(室屋)
昨年度までは冊子形態を主体に発行していた「指導者研修報告書」ですが、今年からはウェブ上での公開となり、発行スタイルを大きく変えることになりました。編集の打ち合わせを重ねるなかで、一番変化を実感した部分は、紙媒体と比べてウェブでは圧倒的に「ページの制約がない」ということでした。研修の様子をヴィジュアルで伝える写真が少なからずのウェートを占めるページ作りになったように思います。また例年同様、ファシリテータや参加者の方々の言葉には、写真だけでは伝えきれない研修のエッセンスがぎゅっと凝縮され、写真とあわせるとますますその重要性が高まってきているのが実感されます。ウェブ版報告書は、メディアを変えてまずは第一歩を踏み出したばかりですが、新しいメディアの機能活用も見据えつつ新たな展開を摸索してまいりたく存じます。(北村)
研修スタッフ・関係者リスト
| 講演 | |
|---|---|
| 東良 雅人 | 国立教育政策研究所 教育課程研究センター研究開発部 教育課程 (併)文部科学省初等中等教育局 教育課程課 教科調査官 |
| ギャラリートーク分析 | |
| 奥村 高明 | 聖徳大学 児童学部 児童学科 教授 |
| 一柳 智紀 | 新潟大学 教育学部 教育科学講座 准教授 |
| ファシリテータ | |
| 小野 範子 |
茅ヶ崎市立小和田小学校 教頭 |
| 小池 研二 | 横浜国立大学 教育人間科学部 人間発達学科 准教授 |
| 齊藤 佳代 | 東京国立近代美術館 工芸課 研究補佐員 |
| 柴﨑 裕 | 多摩市立豊ヶ丘小学校 教諭 |
| 武内 厚子 | 東京都美術館 学芸員 |
| 田中 晃 | 川越市立美術館 主任 |
| 西村 德行 | 筑波大学附属小学校 教諭 |
| 弘中 智子 | 板橋区立美術館 学芸員 |
| 松永かおり | 東京都教育庁 指導部 義務教育特別支援教育指導課 指導主事 |
| 三澤 一実 | 武蔵野美術大学 教職課程研究室 教授 |
| サブファシリテータ | |
| 立浪佐和子 |
横須賀美術館 学芸員 |
| 青野 和子 | 原美術館 主任学芸員 |
| 南 育子 | 墨田区立業平小学校 教諭 |
| 井上絵美子 | 国立新美術館 学芸課 研究補佐員 |
| 山水 明 | 埼玉県立近代美術館 教育・広報担当課長 |
| 中村 貴絵 | 横須賀美術館 学芸員 |
| 平谷美華子 | 東京富士美術館 学芸部 学芸課 学芸員 |
| 濱脇みどり | 西東京市立田無第一中学校 教諭 |
| 稲庭彩和子 | 東京都美術館 学芸員 |
| 亀井 愛 | 三井記念美術館 教育普及員 |
| 運営スタッフ | |
|---|---|
| 一條 彰子 |
独立行政法人国立美術館 主任研究員(教育普及) |
| 小谷松誠司 | 独立行政法人国立美術館 本部事務局 室長(普及・研修担当) |
| 羽田野 愛 | 独立行政法人国立美術館 本部事務局 係員(普及・研修担当) |
| 小川原 茜 | 独立行政法人国立美術館 本部事務局 係員(普及・研修担当) |
| 有馬 智子 | 独立行政法人国立美術館 本部事務局 事務補佐員(普及・研修担当) |
| 長谷川暢子 | 独立行政法人国立美術館 本部事務局 事務補佐員(普及・研修担当) |
| 藤田 百合 | 東京国立近代美術館 企画課 研究補佐員 |
| 今井 陽子 | 東京国立近代美術館 工芸課 主任研究員 |
| 北村 仁美 | 東京国立近代美術館 工芸課 主任研究員 |
| 齊藤 佳代 | 東京国立近代美術館 工芸課 研究補佐員 |
| 赤﨑 陽子 | 東京国立近代美術館 フィルムセンター 研究員 |
| 田島 秋桜 | 国立西洋美術館 庶務課 主任(事業担当) |
| 寺島 洋子 | 国立西洋美術館 学芸課 主任研究員 |
| 横山 佐紀 | 国立西洋美術館 学芸課 主任研究員 |
| 藁谷 祐子 | 国立西洋美術館 学芸課 研究補佐員 |
| 前薗 茂宏 | 国立西洋美術館 学芸課 研究補佐員 |
| 朴 鈴子 | 京都国立近代美術館 学芸課 研究補佐員 |
| 藤吉 祐子 | 国立国際美術館 学芸課 研究員 |
| 矢板橋進一 | 国立新美術館 庶務課 室長(運営担当) |
| 中川健太郎 | 国立新美術館 庶務課 係長(庶務担当) |
| 神長 宏幸 | 国立新美術館 庶務課 係長(運営担当) |
| 矢島 絢 | 国立新美術館 庶務課 係員(庶務担当) |
| 西野 華子 | 国立新美術館 学芸課 主任研究員 |
| 本橋 弥生 | 国立新美術館 学芸課 主任研究員 |
| 鳥居 茜 | 国立新美術館 学芸課 研究補佐員 |
| 井上絵美子 | 国立新美術館 学芸課 研究補佐員 |
| 木内 祐子 | 国立新美術館 学芸課 研究補佐員 |
| 加藤 由以 | 東京国立近代美術館 企画課 インターン |
| 松浦 香織 | 東京国立近代美術館 企画課 インターン |
| 山本 真央 | 東京国立近代美術館 企画課 インターン |
| 伊藤 昌代 | 東京国立近代美術館 工芸課 インターン |
| 内田麻美子 | 東京国立近代美術館 工芸課 インターン |
| 棚田美紀子 | 東京国立近代美術館 工芸課 インターン |
| 鳥山 寛江 | 東京国立近代美術館 工芸課 インターン |
| 西澤 藍 | 東京国立近代美術館 工芸課 インターン |
| 翠川 萌恵 | 東京国立近代美術館 工芸課 インターン |
| 伊藤小夜子 | 国立西洋美術館 学芸課 インターン |
| 立木 麻耶 | 国立西洋美術館 学芸課 インターン |
| 津田 紘子 | 国立新美術館 学芸課 インターン |
| 技術スタッフ | |
| 室屋 泰三 |
国立新美術館/独立行政法人国立美術館 情報企画室 主任研究員 |
| 中西 智範 | 東京国立近代美術館 フィルムセンター 情報研究補佐員 |
| 撮影 | |
| 玉田 安夫 | スタジオダイス |
| イラスト | |
| 宇田川一美 | |
| ウェブ | |
| 渡部 護弥 | イークリエイト ディレクター |
| 藍原麻衣子 | イークリエイト |