ポスターセッション

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概要

「美術館を活用した」とタイトルにうたう本研修ですが、美術館でどのような教育活動を行っているのか、一言で表すことは困難です。なぜなら、美術館のミッション(設立趣旨・運営方針)やコレクション(所蔵作品)はさまざまであり、それらを色濃く反映する教育プログラムは、美術館の数だけあるといっても過言ではないからです。

全国から美術館学芸員が参加する指導者研修は、美術館の多様な教育活動を知る絶好の機会となります。そこで、主催である国立美術館と、ファシリテータなどで協力していただく美術館に加え、受講者として参加される美術館学芸員にも声をかけ(希望者のみ)、館の特色ある教育プログラムがわかる資料を持ち寄って、ポスターセッションを行うことにしました。

グループワーク終了後の時間帯で、ファシリテータや受講者の学芸員にはご負担をおかけしましたが、 全国のさまざまな事例がわかる得がたい場では会話がはずみ、翌日のプログラムへも好影響を与えることができました。

日程:
8月1日(月) 16:30~17:30
会場:
国立西洋美術館 企画展示ロビー
目的:
学校と美術館のより良い連携のために、美術館での多様な鑑賞教育活動を紹介する。
方法:
学芸員は、与えられたテーブルに自館の教育活動がわかる資料(チラシやファイル)を用意して待つ。
その他の受講者は、興味のあるテーブルを自由に回りながら、資料を集めたり学芸員と話したりして、さまざまな事例を知る。


参加館リスト


受講者アンケート

受講者感想(抜粋)

小学校教諭

  • たくさんの美術館の取り組みを知ることができ、子どもたちに伝えたい、見せたいものがたくさんあった。
  • 少し時間が長かったように感じた。45分くらいにして、グループワークをもう少し長くしてほしかった。
  • 1時間は少し長かった。もう少し教育プログラムについて話を深められる場の設定などが工夫されていると良かった。
  • 国立新美術館における、ワークショップの実践のファイルと説明がとても参考になった(ダンス、木、視覚障害者の方との鑑賞)。
  • 各美術館からいただいた資料(特に子ども向けのパンフレット)は、鑑賞指導のヒントになるものがたくさんあった。
  • 各館の教育普及の様子が、大変よくわかった。美術館での授業の可能性について考えさせられた。
  • いろいろな美術館の内容や取り組みを知ることができ良かった。学校教育の現場に使えそうなヒントがいくつか見つけられた。
  • 主たる美術館の方々が小中学校と連携し、身近な存在になりたいと考えておられることを初めて知った。学校の教育(鑑賞)に活かせる情報も得られ、満足している。
  • いろいろな美術館での取り組みを、直接聞くことができ、とても良かった。なかなか遠くて足を運べないのが残念だが、授業に活かせそうなヒントをたくさん得ることができた。
  • パンフレットや、その美術館で行っているイベントの様子がよくわかった。配布物を手がかりに、鑑賞教育を行ってみたいと思った。
  • 他府県の取り組みを具体的に知ることができて良かった。アートカードを使った取り組みを、県の複数の美術教育につなげているところに、特に興味をもった。

中学校教諭

  • 日本全国の有名美術館の生の情報を直接聞けたことが良かった。特に各美術館が独自で実践している教育プログラムは今後の授業に役立てたい。
  • 美術館の紹介で教育プログラムの説明が少ないのと、全国なので進めることは難しいなと感じた。
  • 全国各地の美術館の自主制作資料、特に子ども向けのワークシートや指導記録などいただけることはとても喜ばしかった。
  • 多くの美術館の資料をたくさんいただくことができ、教材開発・ワークシート等の参考になった。
  • いろいろな美術館の実践もよくわかったが、資料が多くて持ち帰るのに大変だった。
  • なかなか足を運べない地の美術館にも興味を持てて良かった。資料の取り寄せや、鑑賞作品検討の手立てとなり「引き出し」を増やせたように思う。
  • 各美術館での取り組みや、どんな所蔵作品があるかがわかった。遠足等で行く可能性がある土地の美術館の情報収集ができ、学校で役立ちそうなことが満載だった。
  • 地方に住んでいる者にとって、美術館はいろんな意味で“近くて遠い存在”のように感じていたが、アートボックスやワークシートの開発、移動美術館等、学芸員の方々から学校との連携に向けての様々な発信を教えていただいた。知っただけで終わらず、今後の実践でぜひ活用していきたいと思う。
  • 様々な資料が手に入ったのは良かった。人気の資料もあり、品切れ状態だったのが残念。資料として配られていないものでも、写真に撮らせていただけたのはありがたかった。
  • 美術館からの距離も遠く、数が少ない環境なので、多様な館や企画の内容が知ることができた。また、鑑賞の授業に活かせそうな資料も入手することができた。

指導主事

  • アートカードミニワークショップのスタッフの方と実際に作品カルタで遊びながら使い方が体験できたことがとても楽しかった。
  • 一堂に集まりさまざまな工夫を発見できるが、美術館がない地域との連携をどう進めていったら良いか等の課題を発信できるものもほしいと思った。
  • 今後、美術館との連携を深めたいと考えているので、様々な美術館のワークショップやガイドについて知ったり、いただけたりすることができてありがたい。

学芸員

  • ワークショップや解説以前に、招く側として、どのような体制づくりや約束事を決めていらっしゃるか伺うことができた。
  • あれだけの資料を一人で集めるにはかなりの労力が必要になってくるので大変ありがたかった。また制作された方から直接お話を伺うことができ、意図などを正確に把握することができ大変有意義だった。
  • グループワークで力を使い果たしてしまい、資料を集めて回ることが主体になってしまい、それぞれの話を聞くところまでいかなかった。
  • 他館の取り組みを知る良い機会になった。これらを参考にし、自館で出来ることを考え実施してみたいと思う。
  • 自館の取り組みの一端をお見せすることができ、多くの方に興味を持っていただくことができたと思う。美術館としては、学校の先生方が多い場では、持ち帰っていただくことのできる鑑賞教材を用意し、その実践を説明することが重要と思われた。