アートカードワークショップ
概要
アートカードは美術作品の写真をカードにしたもので、近年、鑑賞教育教材としての利用が進んでいます。 独立行政法人国立美術館では、2008年と2011年に「国立美術館アートカードセット」を制作し、学校への貸し出しや販売を行っています。 研修2日目の昼休みには、このアートカードセットを使って、国立美術館インターンによるワークショップを行いました。
国立美術館アートカードセットの特徴は、東京国立近代美術館(本館・工芸館)、京都国立近代美術館、国立西洋美術館、国立国際美術館(大阪)のコレクションから、 子どもに人気がある作品が選ばれていることです。そのため、時代的にも技法的にも幅広いジャンルにわたる充実したセットになっています。 また、実際に展示室でその作品を前に鑑賞した際の子どもの反応などが、各館の教育普及学芸員により解説書に書かれていることも特徴のひとつです。
さまざまな使い方ができるアートカードですが、ワークショップでは代表的な3通りのゲームを紹介しました。 言語活動を自然に取り入れ、遊びながら鑑賞学習できるアートカードを、受講者のみなさんも楽しんで体験していました。
- 日程:
- 8月4日(火) 12:00~12:50
- 会場:
- 国立新美術館 1階ロビー
- 目的:
- 代表的な3通りのゲームを紹介し、アートカードの活用方法を知る。
- 方法:
- 国立美術館インターンは、アートカードを用意して待つ。
- その他の受講者は、アートカードを使ったゲームを通して、アートカードの活用事例を知る。
カレンダーをつくろう
好きなカードでカレンダーをつくる
【プレイ人数】 2人〜6人(ワークショップでは4人)
【遊び方】
1.全てのカードを表にして並べる。
2.季節や行事などを考え、
2ヶ月分のカレンダー(1・2月、3・4月…)にぴったりな作品を6枚選ぶ。
作品を選んだ理由を言えるようにしておく。
3ヶ月分のカレンダー(春夏秋冬)にして4枚で行ってもよい。
3.選んだカードについて発表し合う。
【身につく力】
季節感や自然の豊かさなどのイメージを広げる力がつきます。
名探偵ゲーム
どのカードを選んだのか?
描かれていることについて質問しながらそのカードを当てる
【プレイ人数】 3人〜(ワークショップでは4人)
【遊び方】
1.全てのカード(または20枚程度のカード)を表にして並べる。
2.親を決める。親は任意のカードを1枚選ぶ。他の人には教えない。
3.他のプレーヤーは順番に、カードについて「YES・NO」で答えられる質問をする。
「そこには、動物が描かれていますか?」
「季節は夏ですか?」など。
4.全員質問したところで、どの絵であるのかを考え、全員で一斉に指さす。
5.当てられたら、親は次のプレーヤーにかわる。
【身につく力】
言葉による表現力が豊かになり、批評力が身につきます。
にたものつながりゲーム
似たところを見つけてつなげていく
【プレイ人数】 3人〜6人(ワークショップでは4人)
【遊び方】
1.手持ちカードを5枚配り、残りは場の中央に伏せて山にする。
一番上のカードを1枚めくって場札を作る。
2.順番を決めたら、場札と「つながり」のあるカードを手持ちから見つけて、場札のとなりにおき、つながりを説明する。
みんながつながりを認めればOK。
上下左右どこにも置けなければ、山から1枚カードを引く。
3.早く手持ちカードが無くなれば勝ち。
【身につく力】
色や形、描かれているものの特徴をとらえ分類する力がつきます。