高校生対象

グループワーク

星グループ

星グループ

高校生にとって「見方や感じ方を深める鑑賞」で大切なことを考える
ファシリテーター
星 博人(福島県立橘高等学校 教頭)
受講者
9名(高等学校教諭6名、指導主事1名、学芸員2名)
課題作品
ヴィルヘルム・ハンマースホイ
《ピアノを弾く妻イーダのいる室内》1910年
活動内容
  1. 展示室指定エリア内の作品を自由に鑑賞する。展示作品の中の人物と共通する点を述べながら自己紹介をする。(アイスブレイク)
  2. 課題作品の形の特徴や細部の様子など事実(客観)の視点を全員で共有する。
  3. 問①「何故(何処が)謎めいているのか」感じたこと考えたことを発表し、
    グループ全体でことばによって共有する。
  4. 問②「作者はどのような人物だったのか」人柄について書かれた文章を読み、感じたこと考えたことを話し合いながら全員で共有する。
  5. 問③「私たちがこの絵から気付かされることは何か」作者と親交のあったピアニストの言葉を読んで感じたこと考えたことを全員で共有する。
  6. 作者の生き方や内面について考えるとともに私たちの生活を振り返ることで、大切にしている普遍的な価値について気付く。
  7. 鑑賞活動を振り返る。鑑賞で大切なもの、大切にしたいことは何かについて話し合い全員で共有する。
  8. 2つのグループに分かれ、鑑賞の活動をもとに「鑑賞をとおして身につけさせたいこと」について「美術館を活用する」「ICTを活用する」を視点にまとめ、相互に発表する。

作品について話し合う

感じたことを共有する

活動から鑑賞の授業を考える
感想

「語らない画家」で知られるハンマースホイの作品鑑賞をとおして、作品の不思議さや作者の人物像を探り、過剰な情報社会に生きる私たちに対するメッセージを参加された皆さんで紡ぎ出す活動を行ないました。 作品の特徴や印象などを自分の見方や感じ方を大切にしながら感じ取る活動と作品の背景にある社会や時代、人物像などの情報を得て感じ取る活動をとおして皆さんとのことばの共有によって見方や感じ方を深めました。これらの活動が、受講された皆さんにとって鑑賞のあり方をさらに考えるきっかけとなれば幸いです。(星 博人)