参加者の声

「令和4年度 美術館を活用した鑑賞教育の充実のための指導者研修」終了後に実施したアンケートで、会場参加者54名から有効回答が得られました。選択回答の結果と自由記述からの抜粋を以下にご紹介します。

※アンケート結果を表した円グラフでは、小数点以下を四捨五入したため、合計が100パーセントにならない場合があります。

  1. 研修全般について
  2. グループワークについて
  3. グループワークの経験を今後どのように生かしたいと考えますか?
  4. 事例紹介について
  5. テーブルトークについて
  6. 講演について
  7. あなたの地域での鑑賞教育の現状を教えてください。
    また、研修の経験を現場でどのように生かしたいですか?

1. 研修全般について

Q18
Q19
Q20
Q21
Q22
Q26

【小学校教諭】

  • 研修に関わってくださっている先生、会場の方々、全ての方が同じ目標に向かって最善を尽くしてくださっていることが伝わってくる研修だった。この研修に参加させていただいたことは、教員人生の中で糧となる貴重な時間だった。ありがとうございました。子供たちへこの学びを還元できるよう、自己研鑽を積んでいきたい。
  • 非常に広い視点で図工、美術について考えることができた2日間だった。自分の市の進んでいる点や課題点について、客観的に考えることができた。このような他県の先生と腹を割って話せる機会はとても貴重だと思う。全国大会や地域の大会だと、良いところを集めた表面的な発表になってしまうと思うので。充実した2日間をありがとうございました。
  • 教師人生の中で一生忘れることのできない研修となりました。オンラインではなく、全国の先生たちと向き合って本気で美術教育について語り合ったこの2日間に大きな幸せを感じています。早く地元の美術仲間や同僚にこの学びを伝えたいという思いでいっぱいです。「指導者」研修という名がついていることを忘れず、明るい美術教育の未来を描いて、責任をもって地域の子供たちへの教育として学びを還元していきます。このような素晴らしい研修に参加させていただいたことに感謝申し上げます。ありがとうございました。
  • とても勉強になりました。特に教員だけでなく学芸員の方と直接話ができたことが良かったです。美術館活用について悩んでいることやできることなど交流することで、積極的に活用してみようという気持ちになりました。また、鑑賞についても体験してみて新たに気づいたこと、他の方の方法を知ることで視野が広がったように感じます。まずは、実際に子供たちと鑑賞をして作品に対しての思いを深めていきたいと思います。そして、美術館で本物の作品を目の前に鑑賞ができたらと思います。

【中学校教諭】

  • コロナ感染症の拡大で、東京入りが正直躊躇されたが、研修に参加できたことは大変よかった。私自身が鑑賞活動の楽しさを改めて実感することができ、生徒を深い学びに導く視点を獲得できたと思う。また、全国の美術教育の実態を知る機会になったり、様々な教育の手法の情報を得る機会になったりと、学び多き2日間となった。これら様々な気づきにより、気持ちが晴れやかになり前向きになった一方で、生徒の学びの深まりにはある程度の時間、向き合う心のゆとりが必要だと思った。日々の多忙感に大事なことを見失ってはいけないと思った。美術館に連れて行けばいいのではなく、ちょっとした仕掛けやねらいを明確にすることが大事だと思った。
  • 様々な立場の方からお話を伺って、十数年前に比べ、鑑賞教育が教育現場に普及し、その内容も充実してきたように感じた。現行の学習指導要領で、観点別評価が整理され、学習の内容(表現と鑑賞)のつかみ方もすっきりしたので、その方法論について確認することができた。地方の中規模校としては、ハブ的な役割をしている美術館とどのように繋がっていくかが今後の課題だと思った。事前にしっかりと予習しておけば、「非常に満足」になったかなと反省しました。各校の事情によりますが、旅費等、補助があると有難いです。
  • この研修会を通して心に残っているのは、スタッフのみなさんの「丁寧さ」です。言葉遣い、動き、運営、準備、表情、組み立て、表示や書類など、一貫して丁寧さに貫かれていたと思います。おかげで、安心して研修に集中することができました。私がこれまで経験した研修は例えていうなら「直線・管理・不足を与える」ものが多かったように思いますが、この研修会は「しなやかさ・参加者への期待・持っているものを引き出す」ものでした。特に、司会やファシリテーターの言葉遣いが丁寧で美しいと感じました。研修の目的を踏まえているからこそ、ハイクラスの運営ができるのだろうと思いました。本当に勉強になりました。後日、地元の教育連盟の県大会が開催されましたが、運営に携わるにあたって本研修の学びを生かすことができました。意識してやってみて、自分も楽しく運営もスムーズにいったので、このやり方は間違っていないなと思いました。鑑賞の研修で「上質なコミュニケーションのお作法」も学べて、本当に幸せでした。このことについてもお礼をお伝えしたくて書かせていただきました。本当にありがとうございました。

【高等学校教諭】

  • コロナ禍での実施ということで、多大なるご苦労があったことと思います。準備および運営等でこの研修に携わってくださった全ての方々に感謝申し上げます。大変有意義で、言葉通りあっという間の2日間でした。今回の研修に参加したことで、作品を見たり感じたり考えたりすることの喜びを改めて感じる機会となり、夏休み明けの授業が楽しみになりました。またぜひ参加したいです!と言いたいところですが、自分ばかりでなく多くの方々がこの研修に参加され、どんどん鑑賞教育の輪が広がり発展していけばいいなと思います。本当にありがとうございました。
  • 教育委員会より本研修の案内があり参加したが、それまでは研修会があることを知りませんでした。全国の色々な校種、学芸員の方と話す機会や実践を伺う機会は貴重で、参加してよかったと思います。是非今後も開催していただきたいし、本県教諭にも勧めたいと思います。美術館との連携と鑑賞教育の充実を積極的に図っていきたいと思います。

【特別支援学校等教諭】

  • 貴重な学びの機会をいただきありがとうございました。集合形式に加え、リモート枠での参加があればより多くの方々にチャンスがあるのかと思います。私は特別支援学校に勤務していますが、今回の研修では特別支援学校からの参加は2名でした。美術が必要な生徒がたくさんいますので、学んだことを積極的に発信していきたいと思います。

【指導主事】

  • これまでコロナ禍でなかなか集合研修ができず、今回も開催が危ぶまれる中、様々な対策を取って実現していただいたことに感謝しております。美術館で本物を前に対話型鑑賞を体験できたことは、とても意味があったと思いました。あの場、あの時間、あの仲間を学びの場として共有することが、他には変えがたい深い学びにつながることを身体全体で感じられました。今後もこの研修が継続し、あの体験の感動を全国に広げていく教員、学芸員、指導主事が生み出され続けられることをお祈りしております。

【学芸員】

  • 恥ずかしながら、本研修に参加するまでは学校での美術教育に関して偏見があった。制作がメインになっている美術の授業で、鑑賞のために時間を費やすことができないのではないかと。しかし、鑑賞を大切にされている先生ばかりで(特に関心のある先生が本研修に参加しているのだとは思うが)これまで自分が先生ときちんと話をする機会がなかったことを実感した。これからは一方的な鑑賞プログラムの提供ではなく、ともに鑑賞プログラムづくりを行なっていけたらと思う。
  • これまで対話型鑑賞は体験したことはあっても、美術館では対象が大人であり、圧倒的に知識を求められることが多く、対話型鑑賞の活用の仕方が自分のなかで消化できていませんでした。今回の研修で、学習指導要領や先生のお話を伺うことで知識を得る以外にも、対話を通じたからこそ見えるもの、感じるもの、新たな発見など、一人ではできない学びがあることを実感することができました。また、その上で知識を得、表現することで更に美術教育が深まることも理解することができました。今回の研修では、これまでの感覚を覆すような新鮮で刺激的な体験をすることができました。研修の開催にご尽力をいただきました関係者の皆様に心より御礼申し上げます。
  • 感染状況が悪化する中、万全の対策を講じて実施していただき本当にありがとうございました。学校現場の現状を知り情報交換のできる貴重な研修で、実際に集まらなくては得ることのできない経験ばかりでした。図工美術の分野でも、ICT教育がここまで進んでいることに驚きました。子供たちが美術館に滞在する限られた時間の中で、実物の作品を鑑賞する時間が(ICTの導入によって)削られてしまうのではという不安を覚えました。今後学校連携の中でICTをどう活用していくか、地元の先生たちと情報交換をしながら検討していきたいです。

2. グループワークについて

Q5
Q6

【小学校教諭】

  • グループは校種や立場も様々なメンバーで構成されていて、鑑賞活動を主とした授業デザインをすることができました。他府県他市であっても共通指導していることを確認できたり、新しいやり方を知ることができたりと有意義な時間でした。ザッと見鑑賞、比較鑑賞、作品選びの重要性など、パワーワードやポイントをシェアすることができました。
  • 長い時間、同じグループの方と同じ絵をじっくりと見て話し合い、細かい描写や視点に気付かされたり、共感したりできたことがとても楽しかったです。私自身彫塑専攻のため今まで絵への関心が低く、じっくり絵を見る機会がありませんでしたが、グループで見た絵はとても好きになりました。ですが、少しグループワークが間延びしている感じがしましたので、昼食後すぐにグループごとに発表し、隣のグループと見るエリアを交換して対話型鑑賞をしてみてもよかったかなと思いました。
  • 長い時間をかけひとつの本物の絵の前で話し合ったことがなかったので、貴重な経験だった。たとえ時間は短くとも、身近な人たちや子供たちとこのような時間が持てるといいと思った。
  • 今まで少し敬遠していた宗教画ですが、いろいろなアプローチの仕方を教えてくださり、多くのことを学ぶことができました。実際の鑑賞の仕方を考えていくのは難しかったですが、多くの学びとなりました。一日中絵画と向き合い非常に貴重な経験となりました。どうもありがとうございました。

【中学校教諭】

  • 実際に作品を目の前にして、受講者の皆さんとそれぞれの立場と経験を元に話し合うことができて、とても勉強になりました。生徒の実態や既習内容を踏まえて作品選びをすることが根幹にあるため、学校側から美術館側へ十分な情報共有をした上で進めていく重要性にも、初めて気がつくことができました。
  • グループでのギャラリートークがこの研修で一番の勉強になった。生徒の視点に立って絵画を鑑賞し、一方で教師としての視点でどんな声かけをどのタイミングで行なうか、改めて考えさせられた。また、他のグループの成果を聞くことにより、さらに学びが深まった。一人ではなく複数で意見を交換することで、今まで気づかなかった視点を得ることができた。実際の授業においても、子供たちが教室の仲間と関わり合う中で学びが深まる授業ができたらと思う。
  • 職種によって鑑賞教育で大切にしていることが違っていることが分かりました。教員が大多数の研修に出ることが多かったので、学芸員さんと意見を交換する機会をもてたことがよかったと思います。学校教育での鑑賞は、美術に全く興味がない人の割合が多いのかと思います。そのあたりの違いを埋めたり、お互いの経験を共有しあったりしながら、学芸員の方と意思疎通していくことが大切だと思いました。

【高等学校教諭】

  • 星先生の絶妙なファシリテーションと、発問、タイミングを見計らった資料の配布、全てに意味があり、効果的で、学ぶ事がたくさんありました。
  • ひとつの作品をじっくり観る大切さを再確認できました。

【指導主事】

  • グループごとにねらいが設定され、そのねらいが活動や振り返りまでの視点となり、成果が分かりやすかったです。グループごとに演習できたことで、造形的な視点をもって対話することの良さを実感できました。子供たちにもこの楽しさや自身の見方、感じ方の広がりを味わってほしいと思いました。リーダーの先生の的確なファシリテーションによって学習が深まり、大変勉強になりました。

【学芸員】

  • 午前の平田先生の講演の「連携のあり方」のなかでおっしゃっていた「教師と美術館が活動の狙いを共有」すること、また、現場の状況(学んできたこと・どんな子供たちか・何を学んでほしいか)を共有することの重要性を実際に体感することができるワークでした。
  • これまで美術館では作品解説を求められて行なうことがほとんどで「どうすれば参加者が理解し、知識を得てもらうことができるか」に思考が捉われていたことを、グループワークを行なうことで実感することができた。主観的、あるいは客観的な視点を、対話を通じて子供たちに求めようとする先生たちの姿勢を身近に拝見し、鑑賞は知識を得るためでなく、対話を通じて観て、考えて、聞く力を育むことができること、他者との関わりのなかで更に鑑賞を深められることが理解できた。また、様々な対話、鑑賞の仕方があることも興味深かった。
  • 成果発表では、立場の異なるさまざまな参加者の見方や考え方、感じ方に触れることができ、とても視野が広がった。
  • 自己紹介時に、同じグループの方の鑑賞授業の現状や、近隣の美術館との距離感や利用頻度など、地域や学校ごとに異なる実情をお聞かせいただけたことが大変勉強になりました。

3. グループワークの経験を今後どのように生かしたいと考えますか?

【小学校教諭】

  • 美術館と事前に活動内容やねらいを確認し、より有意義で楽しい鑑賞活動を計画していきたいです。11月に市の美術館に行くため、2学期早々に市のアートカードを借りて、事前にどんな作品があるか、お気に入りの作品は何かなど、子供たちが見付けることができるように準備したいです。
  • 鑑賞する際の視点の投げ掛けなどは、児童の作品や校内にある作品、ポスターなどでも実践できると思う。
  • 鑑賞を題材にした学習を、日々の授業に積極的に取り入れること。対話型鑑賞の魅力を広めること、ファシリテーターとしての技能を高めていくこと。他教科とも関連できることを計画していくことなどを今後進めていきたい。
  • 子供たちと美術館に行ったり、学校で鑑賞活動をする際には、ペアや少人数単位でのワークを取り入れ、すべての子供たちが作品に向き合い、対話を通して学びを深めていけるような活動にしていきたい。

【中学校教諭】

  • 鑑賞については、本当にたくさんのことを学ばせていただき、改めて取り組みを考え、生徒により良いかたちで還元できるよう考えていきたいと思います。美術館をどのように活用させていただくかは、まだまだ考えなければならないと感じています。まずは自分自身が美術館に多く足を運ぶことから始めなければならないと感じています。
  • 子供の実態をよく把握し、美術館へ赴くだけでなく、美術館の持っている知や専門性をお借りしながら授業を考えていきたいと感じた。また、「生涯学習の中の12歳〜15歳の3年間」という意識を持ちたいと思った。
  • 美術館にただ連れて行くだけではなく、事前の指導が重要だと感じました。作品を壊したりすることがないように、子供たちが美術作品の意義を深く考えられるような指導の工夫を考えていけたらと思います。いきなり学年全員を美術館に連れて行くのは難しいので、美術部を連れて行く、地元の美術館の所蔵作品を鑑賞の教材にするなど、自分ができることから実践していけたらと思います。
  • 2日目の事例発表も加えて、グループワークで提案した内容を実際に指導案におこして授業につなげたい。また、ICTを柔軟に活用し、学習者の意見を拾い上げる工夫をしていきたい。視覚情報を扱う際の注意点もしっかりおさえなければならないと思った。

【高等学校教諭】

  • ファシリテーションスキルを上げたいので、実施回数を増やしていきたいです。
  • 対話による鑑賞をする時は、今回のグループワークを思い出しながら行ないたいと思います。

【特別支援学校等教諭】

  • 対話的な鑑賞を設定する際の年間指導計画の見直し、題材研究、授業改善、校内研修に役立てたい。

【指導主事】

  • 受容すること、認め合うことで対話型の鑑賞は深まり、鑑賞が楽しくなることを地域の、特に小学校の図工美術の専門でない先生たちに伝えていきたいです。対話が盛んになるような鑑賞プログラムをこれからも考えていきたいです。
  • まずは県内の指導主事研修の一部に取り入れたいと考えます。実際に美術館を会場に指導主事が実感的に学び広めていくことが大切だと感じました。先生たちの研修についても同じように美術館を会場に行なっていきたいと思っています。研修では鑑賞方法についてだけでなく、美術館との連携をどのように行なっていくのかということも併せて広めていけたらと思っています。

【学芸員】

  • 学校現場と美術館がWin-Winになるような鑑賞教育のプログラムづくりが必要であると感じたため、まずは両者の話し合いの場を設けたいと思う。
  • 他館ではビジネスシーンにも活用すべく対話型鑑賞プログラムが作成されているが、当館のように個人美術館での実践にはハードルが高い。まずは、当館で行なっている児童・生徒と保護者を対象とした鑑賞に対話型鑑賞を取り入れ、実践したい。
  • 学習指導要領をよく読みなおし、今後の学校連携において、先生と授業目標をしっかり共有できるようにしたい。また、事前授業を丁寧にやりきれていないことが課題だったため、貸出・提案できるツールやコンテンツを増やしていきたい。
  • 対話による鑑賞でファシリテートする方法について、終着点は同じでも多様な導き方があることを体感でき、今すぐにでも取り入れられる方法も見つかりました。弊館の教育普及事業ではファシリテーターが主にボランティアによって構成されているので、研修会などで情報共有をしていきたいと思っています。

4. 事例紹介について

Q09

【小学校教諭】

  • 杉坂先生の実践を聞き、感動しました。同時に、型にはめがちで選択の幅が狭い自分の日頃の指導を反省しました。小学校も、自己選択、自己決定という造形教育の本質は中学校と同様だと思います。自分の指導の幅を広げて、子供と対話し伴走できるようになりたいと思います。
  • 同じ現場教諭の立場から、杉坂先生の実践報告はとても参考になりました。校種は違いますが、活動のねらいや流れの工夫、鑑賞活動の大切さなどを小学校でも活用していきたいです。子供が自己選択、自己決定できる機会を多く設定し、主体的かつ協働的に、そして探究的に学び、友達と考えや活動、作品を認め合うことは、子供の将来に向けてとても意義深いと感じました。
  • 毎時の授業に鑑賞を取り入れることで、子供たちの作品への見方がここまで高まるのだと感心しました。感性、想像力、対話能力など、様々な力を高めることにつながることがあらためて確認でき、これからの教育活動に取り入れていきたいです。また、地域の美術館との連携を大事にし、子供の学びにつながる活動をできることから展開していきたいと思いました。

【中学校教諭】

  • どの先生も相当な時間をかけられていることが伝わってきて、感銘を受けました。特に、山口先生の事例紹介では、長崎県が教育委員会と学校と美術館とが連携した鑑賞プロジェクトを立ち上げられており、それがふるさと教育や平和教育につながっていることがすばらしいと感じました。ただ学校や美術館で作品を鑑賞するだけではなく、ふるさとについて考え、平和について学ぶことは、将来子供たちが大人になったときに後世に引き継いでいくことができます。学校教育のなかで芸術鑑賞することは非常に深い価値があると感じました。
  • 山口先生の発表は、探究的な学びを体験し、感じ、ともに考えていく過程が素晴らしかったです。杉坂先生の実践は、美術の授業が1時間になってもできるということに驚きましたし、制作ノートは一生の宝物になると感じました。千葉先生の実践は、生徒が楽しそうにしているところが素晴らしかったです。私が感じている芸術の力は、療育として発達を促し、生徒の人生を豊かにして他の人と交流できるものとなると強く実感しました。
  • 杉坂先生の実践例に先進的な印象を受けた。実際に生徒との関わりの中で得た内容をそのまま率直に具体的に示されており、先生のお人柄を感じた。今後の授業作りの参考にしたい。
  • 長崎県美術館の取組から新たな視点を得られました。具体的には、県や市の施策に絡ませた美術館の活用を学校へ提案すること/学校行事、総合的な学習の時間と絡めた美術館の活用を検討すること/リモートの活用、この3点をうまく意識すると、学校教育と美術館を効果的に結びつけた教育活動が展開できるように思いました。

【高等学校教諭】

  • どれも魅力的な実践でした。長崎の山口先生の事例発表を伺う中で、県や市の方針と連携して授業を企画実践していく重要性を改めて感じました。
  • どの事例も大変興味深く、今後のヒントになりそうなことばかりでした。先生たちが発表してくださった授業内容をそのまま真似るのではなく、目の前の生徒の実態をよく知り、その生徒たちにとって必要な知識や力が身に付くものを考えることが必要だと気持ちを新たにしました。

【指導主事】

  • 各校種の鑑賞の事例紹介は、より具体的な授業内容を知ることができ、大変勉強になりました。特に中学校の事例で、表現と鑑賞を相互に関連させた題材の在り方、鑑賞で問いをもつこと(鑑賞作品の選定)など、発達段階に合わせてレベルを上げながら取り組んでいることが参考になりました。また、特別支援学校の様々な実態に合わせてどのような指導の工夫をしているのかなど、小学部の先生からのご質問に対しての回答も大変参考になりました。
  • 美術館→学校、学校→美術館、学校での鑑賞、この3種の在り方を見ることができました。特に3つ目の学校での鑑賞の実践発表では、日頃の鑑賞活動の中で本質を考え、問いをつくり出していく活動を行なっていたことが、自分を見つめ表現していくことに大いに役だっていると感じました。鑑賞したことが生徒の表現とどのようにつながっていくのか、何のために鑑賞させ、どのような力を育成しているのかを指導者がしっかりと意識することの大切さを感じました。

【学芸員】

  • 美術館との連携事例(山口先生、千葉先生)からは、熱心な教員と美術館担当者が密に協議をして丁寧に実施していることがよくわかった。一方、美術館との連携について具体的なイメージを持てないでいる先生との協働も今後の課題であり、美術館の担当者として、活用しやすいプログラムの在り方、伝え方を工夫していかなければならないと考えた。また、杉坂先生の発表は、ともすると教える側の都合に傾いてしまう指導方針に一石を投じるような取り組みだった。「鑑賞」と「表現」の相互作用がよくわかり、生徒の成長段階にあわせた内容の検討が重要であると感じた。
  • 山口先生、杉坂先生の取組を学び、改めて鑑賞教育とは総合的な学びであることを実感した。図工、美術だけにとどめず、総合的学習の時間や社会等、様々な要素を盛り込んだ、教科を横断する取組が必要だと感じた。そのためには、他の教科の先生にも鑑賞教育の効果を理解していただき、組織的に取り組めたら、より充実した学びになると考えた。また、千葉先生の事例では子供への鑑賞教育をする上でのポイントを非常に分かりやすく教えていただき、すぐに実践につなげることができると思った。

5. テーブルトークについて

Q11-12

【小学校教諭】

  • 研修での学びをどのように地域や自校に還元するかというテーブルトークのねらいや展開がとてもよかった。ワールドカフェのように様々な立場の方と入れ替わり立ち替わり話し合うこともやってみたいと思っていたが、じっくりとテーマを絞って同じメンバーで語り合うことができたので、非常に有意義な時間となった。校内研修でもテーブルトークを取り入れてみようと思う。
  • 意見交換の中で、この研修で学んだことを実践したいと思っている自分がいるが、そのために具体的に何ができるかというアイデアが少ないことにも気づけた。同じように考えている学芸員や先生がいることを知ることもできた。話し考えていく中で、建設的なアイデアが少しずつ出てくることが実感でき、その積み重ねが大切であることが実感できた。近県の方々とは今後も連携を図りたいし、これを機会に鑑賞教育の良さを広めていきたいと感じている。なによりも「話す・聞く」を実現できたことが素晴らしかった。学校教育でも対話的で深い学びが求められているが、自分自身がそれを体験できる場であった。
  • 色々な立場の方と交流ができてとても有意義でした。学芸員、教員それぞれの立場でお互いに「どうすればよいのか」、じっくり話ができたように思います。一方通行ではなく、しっかりと相互に連携していくことが大切なのだと感じました。

【中学校教諭】

  • それぞれの立場で意見交換ができて参考になりましたが、できればこのテーブルトークでも校種を合わせていただき、各校種ごとに深く掘り下げた話し合いができるとなお素晴らしいのではないかと感じました。立場が違うと表面的な内容を知り合うことに時間の大半を費やしてしまい、時間が足りなかったからです。
  • 自分の美術教育の今後の指針を言葉で整理できたことで、具体的に行動に移していきやすくなった。

【高等学校教諭】

  • 様々な都道府県、勤務地の方のお話の中で、それぞれの場での悩みや実現したいことなどを伺うことができ非常に勉強になりました。美術館勤務の方が「もっと教育現場と連携したいのに!ウェルカムなのに!」と言ってくださったのが記憶に残っています。
  • それぞれ異なった立場の4人で話ができ、お互いアドバイスしあえたことは有意義であった。美術館の利用も来館するだけでなく、そのほかの活用方法もたくさんあり、精神的な敷居が下がったのが良かった。

【指導主事】

  • 美術館と学校の連携をテーマに意見交流し、美術館と学校がどのようにつながっていくか、研修を行なっていくかなど、様々なアイデアを出し合い、楽しく話し合うことができました。例えば、地区の小教研、中教研、高教研で美術館と連携した研修を行なうにあたり、オンラインも可能であることや、まずは美術部と連携することなど、実現できそうなアイデアもあり、実態に合わせて取り組んでいきたいと思いました。

【学芸員】

  • 普段関わることのない都道府県の方々からリアルな現場のお話を聞くことができ、とても参考になりました。少しトークのペースが速かったように感じたので、もう少しじっくりお話しできる時間があればよかったと思います。
  • 美術館と学校の連携の際、先生と連絡が取り辛いという課題を抱えていたが、グループのチーム全体で相談に乗っていただき、色々なアイデアをいただけた。私の勤務先は昨年度からスクールプログラムを実施しているものの未だノウハウが発展途上なので、経験豊富な先生たちの意見を頂けてとても助かった。特に「メールではなくFAXでやり取りする」「小・中学校の教科書を美術館に設置する」「部会の中で美術館と連携を担当する連携部を作る」などのアイデアは実践、提案してみようと思う。
  • 約2時間があっという間に過ぎた。それぞれ環境や立場は異なるが、児童・生徒たちにとってより豊かな美術教育を実践したいという同じ志をもつ方々との話し合いはとても刺激的であり、有意義であった。今回の研修では一貫して「否定しない(And you?)」という雰囲気があり、教育現場で行なわれている姿勢を垣間見たように感じ、とても新鮮だった。

6. 講演について

Q23-24

【小学校教諭】

  • 専門的な知見から、さらに鑑賞の奥深さを学ぶことができた。他教科、社会、世界へと自分自身を広げ、美術はまさに教育の目指す「人格の形成」に繋がっているものだと気づくことができた。
  • 指導要領についての講演はこれまでに聞いたことはあったが、話題が他校種や美術館などに及ぶお話を聞いたことはなかったので、小、中、高のつながりについてイメージを持つことができた。
  • 鑑賞教育を進めていくための基礎の考え方を固めることができた。中には、まだ自分の中に落とし込めない話もあったが、宿題として受け止め、資料を見返して研修を積み、理解していきたい。
  • 指導要領を読み返すたびに、教育のヒントがたくさん書かれていることに改めて気づくことができる。平田先生のお話は、何度聞いても自分に足りない部分を発見できて、本当にありがたい。「子供たちのために」をキーワードにこれからも教育を進めていこうと痛感させられた。特に「造形的な見方・考え方」を再確認し、深い学びの実現のために鑑賞教育が非常に有効だということがよく分かった。実践例も含まれた講演は、自分にとってすぐにでもチャレンジできそうなことがたくさんあり、2学期から取り組んでいこうと思った。

【中学校教諭】

  • これまでは鑑賞者の自由度に任せる活動と情報を与えることで作品理解が深まる活動を同時に行なうことに矛盾を感じていました。しかし、どちらかだけでは鑑賞は深まらないというお話を聞き、悩みが解決したように思いました。また、文化的な価値は育った環境や時代によって変化するので、それを大切にしながら鑑賞学習を進めたいと思いました。
  • 学習指導要領をもう一度確認し、現在の授業の内容を振り返ろうと思いました。鑑賞の際に知識や情報をどのタイミングで、どの程度提示するかは毎回悩むところですが、生徒がもっと知りたい、もっと見たいと思えるように、実態に合わせてその都度考えたいと思いました。意味生成を目的とし、生徒自身が意思決定を行なう鑑賞の授業をつくっていきたいと思います。
  • 学校現場にいると、両先生がお話しになったことを深く考える時間がなく、教師として恥ずかしくなりました。はっとさせられ、自分の授業をもう一度組み立て直したいと思いました。
  • 造形的な見方・考え方の視点をわかりやすく説明されたことによって、鑑賞教育を行なう上での重点が整理でき、今後の授業の組み立てに役立つ内容でした。

【高等学校教諭】

  • art appreciation と鑑賞、それぞれの認識が深まりました。《ゲルニカ》を鑑賞で扱う上で、指導者が気をつけるべきは「作品を経験するなかで生徒自身が答えを導き出せるようにすること」という言葉が印象に残っています。
  • 鑑賞の授業よりも制作を優先させてきたが、両先生のお話を伺い、十分な時間をとって実践していきたいと思う。

【指導主事】

  • 根拠をもって鑑賞教育の価値付けがなされ、その意義について指導、助言する際のヒントが多く得られた。

【学芸員】

  • 平田氏の講演では、学習指導要領のポイントが理解できた。学校教員といかに密に協働するかが、よい授業・プログラムづくりの第一歩であることがわかり、学校側と美術館の役割分担もイメージできたように思う。神野氏の、認知プロセスの視点からの講演内容は、1日目に学んだ「学習指導要領のポイント」やグループワークでの体験と結び付けて、「鑑賞」について理解を進めることができた。
  • 対話型鑑賞における知識情報の扱い方については長年頭を悩ませてきたが、その必要性について神野先生のご講演で詳しく伺うことができ、大変勉強になった。「自分の感覚とどうすり合わせていくのか」「作品の本質まで導く」という言葉が印象的だった。
  • 平田先生からは、現在の学習指導要領にそった鑑賞教育のあり方をわかりやすく説明していただいた。神野先生の講演では、日本と外国との鑑賞の捉え方の違いを学び、改めて子供たちの視点にたった鑑賞教育を進めていかなければならないと感じた。また、鑑賞教育とは道徳的な活動であるという言葉に非常に共感を覚え、他者理解やコミュニケーション力の構築にも大切な取組であると実感した。

7. あなたの地域での鑑賞教育の現状について教えてください。
  また、研修の経験を現場でどのように生かしたいですか?

Q27
Q23
Q24
Q25

【小学校教諭】

  • 実践研究や報告の研修はありますが、美術館を活用した鑑賞教育に特化した研修はありません。私自身、美術館に校外学習に出かけたことはありましたが、毎年継続することはできていないので、今年出かけてよかったことを職場で引き継ぎし、他の職員にも続けてもらえるようにするとともに、来年度以降、他学年でも機会を見つけて美術館への校外学習ができるようにしたいです。また、研修を企画できる立場になった際に、市の美術館は使いやすいと思うので、本研修のように鑑賞の楽しさや大切さを他の教員に伝えていきたいです。
  • コロナで2年ほどストップしているが、図工部と連携している県美術館によるギャラリートーク、造形遊びの研修が毎年夏に行なわれている。児童の作品の展示場所としても美術館を借りており、教員が美術館に足を運ぶ機会は多いのかもしれない。見通しが立たないコロナの状況の中でも、連携を止めないための形を考えなければいけないと強く感じた。
  • 地域の小学校現場では独立鑑賞がほとんど行なわれておらず、危機感を感じている。相互鑑賞のみで鑑賞をしたことになっているため、まず鑑賞教育の必要性を地域の部会で伝えることから始めようと考えている。実際に教師を相手に対話型鑑賞の模擬授業をして、考えを共有し造形的な視点から推論する楽しさを参加者で味わう会にしたい。また、地域に美術館がないという問題があるが、隣接した市の美術館の鑑賞プログラムを紹介したり、学芸員に資料提供などでご協力いただくなどして種を撒いていきたい。
  • 身近な学校で鑑賞教育をしっかり行なっている例を聞きません。誰もが身近で鑑賞教育に取り組めるよう、昨年は図工部で研究授業を行ないました。教科書の指導書についているアートカードを使った鑑賞授業です。今後も今回の研修で学んだことを生かし、実践に取り組み、多くの先生に手軽に実践してもらえる内容にしていきたいと思います。

【中学校教諭】

  • 私の県では、美術館を活用した対話型鑑賞の研修会が実施されています。県立美術館では、休館日に学校現場を対象とした鑑賞教育を行なうプログラムが今年度から実施されています。再来年度、私の勤務先で美術科が主催する芸術鑑賞があるので、今回の学びを生かし、美術館と連携した鑑賞教育を行ないたいと考えています。事前事後学習を考え、子供の実態や鑑賞教育のねらいを学校と美術館が共通理解するなど、密に連携をとりながら実践したいです。市内の中学校の先生が集まる機会があるので、今回の学びを情報提供したいと思っています。
  • 私の県は、美術館の数が少なく、いろんな取り組みをしていただいているとは思うのですが、どのように連携できるのかがわかっていませんでした。しかし、美術館に出向き、発信されているものを受け、やり取りをさせていただくことで、導き出せることがあることを、この研修で教えていただきましたので、まずは自分自身が数多く美術館に足を運ぶことから始めたいと考えています。
  • 近隣の美術館では、全市の小中学校から選抜された教員と近辺の大学の先生の助言のもと、美術館の周辺にある彫刻作品を鑑賞する資料の作成と鑑賞教材の開発に取り組んでいます。私もこの取組みに関わっており、今回の経験や連携の仕方、作品選出についての考え方などを大いに生かすことができるのではないかと考えております。

【高等学校教諭】

  • 美術の研修自体の数が少なく、校種によっては年間1、2回だと思います。鑑賞の研修も多いとは言えない現状です。今回のような美術館での本格的な対話による鑑賞の研修を地元でも開催できるとよいと思いました。
  • 対話型鑑賞等、鑑賞の授業に精力的に取り組んでいる先生が多くいらっしゃるものの、「美術館の活用」に関しては、高校は小中学校と比べて上手く活用できていないと感じます。忙しさを理由に外の世界と連携するのを尻込んでしまうのも原因のひとつかもしれません。県の美術・工芸教育研究会で「実はもっと気軽に美術館連携は実施できる」「むしろやっていこう」と広めるとともに、私も美術館との連携を活用した鑑賞の授業を行なっていけたらと感じています。
  • 私の勤務している学校は美術の専門高校であるため、作品鑑賞や美術館との連携授業の機会は比較的多く取ることができていると思います。代表的なもので言うと、関東圏の美術館とのオンラインでの研修/近郊の美術館とのオンラインでの事前授業→現地での鑑賞/所蔵作品展および所蔵作品を用いた鑑賞授業などが挙げられます。しかしながら、鑑賞を行なうこと自体が目的になっている部分もあり、作品鑑賞を通して生徒がこれからの人生を生き抜くために必要な力としっかり結びつけられているかという点については、課題があると思っています。本研修で私自身が学んだことを他の先生にどのようなかたちで共有していくかは検討中ですが、生徒に対しては、早速今後の授業で「対話型鑑賞」の機会を取り入れたり、生徒が様々なことを考えられる働きかけ方を工夫してみたいと思います。

【指導主事】

  • 私の県では新しい美術館が各地にできており、以前よりは学校との連携も多くなっているように感じますが、活用している学校は少なく、また、どちらかというと内容も美術館にお任せしている現状だと思います。また、以前は初任者研修で小学校、中学校の初任者が県立美術館でギャラリートークを体験するというコマもありましたが、研修日数の縮小によりカットされ、美術館に一度も行ったことがない先生も増え、美術館と連携する発想が生まれないことも課題だと感じています。県内の先生への研修の機会として、教育センターでは鑑賞の講座を設定しており、今回のような美術館と連携した鑑賞教育も紹介したいと考えています。令和2年度からは、東京国立博物館の文化財活用センターを活用した演習も行なっており、地方であっても様々な連携ができることを体験していただいているところです。
  • 私の県の総合教育センターでは、県下の小、中、高、特別支援学校の各学校で図工、美術を担当している教員を対象に、県立美術館を会場にして、鑑賞を柱にした授業づくりの研修を行なっている。芸術教科や探究活動に関する研修で、対話型鑑賞の手法や美術館等校外の機関との関わり方などを紹介しながら、内容の充実を図りたい。
  • 県内でも鑑賞教育について美術館と連携するなど意欲的に行なう先生が増えている。しかし一方で、美術館が近くにない、連携方法がわからないといった理由で、美術館連携だけでなく、鑑賞教育についても消極的な教員が多いのも事実である。今後は、まずは指導主事向け、教員向けに美術館を会場として、学芸員の方と連携した研修を企画したい。美術館の活用方法や鑑賞教育の方法について、必ずしも美術館が近くになくてもできる方法について紹介していきたい。

【学芸員】

  • 企画展会期中に会場近隣の小中学生の見学会を実施している。事前授業として学校での対話型鑑賞、展覧会場でのワークショップと対話型鑑賞などを行なっているが、マンパワーの問題や場所等の問題で、限られた子供たちにしかアプローチすることができない。今回の研修で、先生たちと話をする大切さを感じた。こちらが難しいと思っていても、学校、先生たちが解決策を持ち合わせている可能性もある。まずは、地域の先生たちの研修会に参加し、相談していこうと思う。
  • 弊館のある町には2つの小学校と1つの中学校があり、過去には小学校6年生への出前授業などが行なわれていましたが、職員の退職やコロナの影響もあり、この3年間は弊館を利用した鑑賞教育は実施されていない現状です。そこで新たに、小学校2校の3・4・5年生を対象とし、出前授業と美術館で行なうプログラムを考案中です。学年ごとの発達段階に合わせたプログラムを年1回開催していきたいと考えています。この研修に参加して、学校の状況や子供たちの様子などのリアルな情報、またどのタイミングで学校現場に連絡すれば良いのかなど、学校の先生にお話を伺えたことが大変ありがたく、また、講演を通じて自分の企画に足りていないものがたくさん見えて参りました。早速職場に戻り、企画の見直しと企画書の手直し、学校への情報収集を行ないたいと思います。
  • 教員研修の依頼もあるため、学習指導要領とリンクさせた伝え方や、事前授業で使用するためのツールの開発もしていきたいと思っている。また、担当者一人でどのように事業の質をあげていけるかを今回改めて考えさせられた。美術館の中にも協働体制を作っていかなければならないことを今後の課題として持ち帰りたい。